Toshiro

September 16, 2015 9:38 am

酸・塩基とは物質である。

酸性・塩基性(化学の授業でないのでアルカリ性でも構わない)というと、「性」の字が付くので、それは「性質」というわけで、手で触ったりかじったりできる物ではない(まあ酸と塩基は、手袋をしたり薄めたりしないと危険な物が多いけど)

一方、酸と塩基は物質なので、手で触ったりかじったりできる。物質というのは分子やイオン化合物ということになるが、それじゃ梅干が「酸」か。キッチンハイターが「塩基」かというと少し違うわけだが、梅干しがすっぱいのは酸性だからだし、キッチンハイターが汚れを落とすのは水に溶かすと洗濯液が塩基性になるからなのは確かなので、梅干しやキッチンハイターの成分に、酸や塩基が含まれていることになる。

何だかややこしい話になったが、話は全然変わるけど、毒というのも物質だ。毒性のある物質が毒ということで、生物由来の「毒」というのは、実は酸という物質であることが多い。 これに対して、化学薬品のような毒には酸もあれば塩基もある。英語で毒というと、生物由来も化学薬品のどちらも含むのが「Poison」。動植物に微生物など生物由来の毒には「Toxin」(毒素)という単語を使うのだそうだ。それでも、その毒素が酸や塩基であれば、そういう物質を含んでいるわけで、その毒を打ち消すには、酸を酸性でなくする、またはその逆に塩基を塩基性でなくする、つまり「中和」させればいいわけで、水にしてしまうということになる。